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慰霊大祭・イベント

第54回ニューギニア方面戦没者慰霊大祭報告 (令和4年7月31日開催)

長野県ニューギニア会主催第54回ニューギニア方面戦没者慰霊大祭は、7月31日松本市の長野県護国神社において厳粛に開催された。

新型コロナ禍のため、過去2年間、規模を縮小して役員のみで祭事を行ってきたが、今年は感染対策に配慮しながら会員遺族はじめ国会議員、松本市長、県遺族会代表などご来賓の参列を仰ぎ、先の大戦においてニューギニア島およびその周辺地域で散華された御英霊の冥福を祈った。

式典は午前11時、本殿において大太鼓を合図に始まり、英霊に対する黙祷、国歌演奏、修祓と続き奥谷宮司が祝詞を奏上した。続いて、小池会長が神前に進み祭文を献上した(詳細別掲)。次いで、臥雲松本市長、栗生県遺族会長が慰霊の言葉を述べ、参加者代表が玉串を奉奠して大祭を終了した。

また、本殿での式に先立ち、神域内の『嗚呼戦友碑』の前で、碑前祭を行った。
今回から西部ニューギニア地域との友好の証として、新たにインドネシア国旗を整備し、パプア・ニューギニア旗、日章旗と一緒に碑前に掲揚した。

 

祭文

本日ここに、長野県護国神社の大前において、長野県ニューギニア会主催「第54回ニューギニア方面戦没者慰霊大祭」を執り行うにあたり、本会を代表して3474柱の御英霊に、謹んで祭文を奏上致します。
顧みますと、苛烈を極めた先の大戦からすでに77年の歳月が過ぎようとしております。
思えば、戦没者諸霊はわが国の危急存亡の戦いに際し、わが身と、最愛の家族を残し、ひたすら祖国の安泰と平和を願い、尊い命を国に捧げられました。中でも3年半の長きにわたり、凄惨を極めたニューギニア線において、若くして散華された皆様の霊前にぬかずき、在りし日を偲び、追慕情は深く新たな悲しみと、痛恨の念を禁じ得ません。改めて国の礎となられた御霊のご冥福をお祈り申し上げます。

今や、戦後生まれが国民の9割を超え、先の大戦に対する思いの風化が急速に進む中で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が進み、もはや戦争は対岸の火事ではなく、世界平和への道のりの険しさを痛感しています。

コロナウイルス感染症もいまだ収束しない中で、遺族会の活動も思うに任せない日々が続いていますが、これからも世界恒久平和への歩みを止めることなく、粘り強く活動してまいります。

結びに、改めて御英霊に尊崇の誠を捧げ、御霊のとこしえに安らかれと、お祈り申し上げ祭文といたします。


令和4年7月31日 
長野県ニューギニア会長
小 池 博 之

 

神域内の『嗚呼戦友の碑』に向かい拝礼する遺族会員
神域内の『嗚呼戦友の碑』に向かい拝礼する遺族会員